【チャンピオンズカップ=已己巳己】
いきなりですが、ここでクイズ。
ノーザンファームの生産で、父の父がディープインパクト、父の母の父がStorm Cat、母の母の父がDeputy Minister、そしてデビューからすべてのレースで坂井瑠星騎手が手綱を取ってきた競走馬と言えば、
先日ダート競馬の最高峰であるブリーダーズカップ・クラシックを優勝したフォーエバーヤングですが、
実はもう1頭、前記のプロフィールが同じ馬がいます。
どの馬でしょうか?
答えは、 ②ダブルハートボンド です。
世界のRYUSEI SAKAIとも良く手の合う血統というだけでなく、2頭の前走はともに道中2番手から早め先頭で押し切り、また負けたことがあるのはともに2000mだけ、など、脚質や距離適性まで非常によく似た2頭です。
また、フォーエバーヤングは前走でブリーダーズカップ・クラシック制覇という大偉業を成し遂げましたが、実は②ダブルハートボンドも前走でそれなりの偉業を成し遂げていたのです。
JRAでダート1800mの重賞が創設された94年以降、今年のアンタレスステークスまでダート1800mのGⅡ・Ⅲは計110レース行われ、牝馬は74頭出走して[0.3.5.66]で全敗。
しかし、直近のGⅢみやこステークスでついに②ダブルハートボンドが優勝し、その分厚い壁を破りました。
しかもレコード勝ちのおまけつき。
15年のサンビスタ以来の牝馬の優勝も十分とみて、 ◎には②ダブルハートボンドを指名 します。
ここにフォーエバーヤングが出走するとしたら、圧倒的1番人気に支持され単勝オッズは1倍台、いや1.0倍の元返しも考えられますが、②ダブルハートボンドなら3~5倍台でしょうから、妙味は十分です。
一昨年と昨年の1・2・3着はまったく同じ顔ぶれになりましたが、レースが創設された2014年からリピーターの多いレースで、馬券圏内に3度来た馬が1頭、2度来た馬が6頭で、前年の1~3着馬の翌年の成績合計は[2.3.2.11](※左から[1着.2着.3着.4着以下])でした。
このうち、前2走ともにこのレースと同じ左回りのレースに出走していた馬をすべて並べてみます。
◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄◥
15年1着サウンドトゥルー:6歳
20年2着ゴールドドリーム:7歳
20年3着インティ:6歳
21年4着インティ:7歳
24年1着レモンポップ:6歳
◣_____________◢
[2.1.1.1]で、負けた1頭もクビ差4着、また6歳なら[2.0.1.0]で複勝率100%でした。
今年は6歳の ⑧ウィルソンテソーロ が該当します。
次に、17年以降に出走した3歳馬をすべて並べてみます。
[17年]
12着ローズプリンスダム
[18年]
1着ルヴァンスレーヴ
5着オメガパフューム
9着ヒラボクラターシュ
[19年]
1着クリソベリル
14着ワイドファラオ
[20年]
6着カフェファラオ
[21年]
12着ソダシ
[22年]
2着クラウンプライド
3着ハピ
8着ノットゥルノ
[23年]
3着ドゥラエレーデ
10着セラフィックコール
[24年]
6着サンライズジパング
全成績は[2.1.2.9]ですが、1頭しか出走しなかった4回はすべて6着以下、複数頭出走した4回では必ず1頭は馬券圏内馬を出していました。
3歳馬が複数頭出走していれば、積極的に買うべきです。
今年は、上位人気が予想される ⑫ナルカミ と ⑯ルクソールカフェ の強力2頭が出走しますから、買わないわけにはいかないでしょう。
そして、近年目立つのが、父、もしくは母の父がKingmambo系種牡馬の馬で、19年1着、20年1着、21年2着、22年1・2・3着、23年1・3着、24年1・3着が6年連続で該当。
今年は、 ⑨アウトレンジ、⑭ペプチドナイル が該当するので、押さえます。
さらに、このレースを最後に引退する ③メイショウハリオ 、管理する調教師が来年2月いっぱいで引退する、 ⑦ラムジェット、⑪シックスペンス の3頭も押さえます。
馬券は、まず上位評価の②⑧⑫⑯4頭の3連複BOXと、3連単BOX。
脚質的、展開的に②⑫が後続を引き離しての 行った行った(=1・2番手2頭での決着) の公算が高いとみて、軸②⑫→相手③⑦⑨⑪⑭の3連複と、1着②→2着⑫→3着③⑦⑨⑪⑭の3連単マルチを買います。
▶▶▶<結論>◀◀◀
[3連複BOX]
②⑧⑫⑯4点
[3連複軸2頭流し]
軸②⑫→相手③⑦⑨⑪⑭5点
[3連単BOX]
②⑧⑫⑯24点
[3連単1・2着流しマルチ]
1着②→2着⑫→3着③⑦⑨⑪⑭30点
【已己巳己】(いこみき)
[意味]文字の形が似ていることから、互いによく似ているもののたとえ。
つまり、 フォーエバーヤングとダブルハートボンドは已己巳己 であるということ。
拡大してよく見てくださいね。
文字の違いが判ると思います(※2・4文字目は同じ文字)。
嘘っぽい四字熟語ですけど、実際に存在するんだなあ、これが。
文章:綱本将也 イラスト:魚乃目三太
【綱本将也】
漫画原作者。1973年東京都出身。2002年『U-31』連載デビュー。原案をつとめる『GIANT KILLING』は第34回講談社漫画賞一般部門を受賞。また現在ヤングチャンピオンにて『Mr.CB』、別冊ヤングチャンピオンにて『ATLANTA 1996』を連載中。
【魚乃目三太】
漫画家。1976年生まれ。奈良県出身。ほっこりな作風で食漫画をメインに多くの作品を執筆。 現在、ヤングチャンピオン烈にて『戦争めし』を連載中。他に『ちらん-特攻兵の幸福食堂』や 『しあわせゴハン』『宮沢賢治の食卓』など代表作は多数。
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