

【天皇賞(春)=一伍一什】
グレード制導入の1984年以降、この通り買い続けていたと仮定すると 41年連続的中、そしてトータルプラスになっていたという、出走頭数に応じた3パターンの単勝の買い方 を発見致しました。
まずは、出走頭数が13頭以下だった7回の優勝馬を、[人気]と[年齢]を併記して列記します。
<13頭以下>
87年[1番人気][牡5]ミホシンザン
94年[1番人気][牡4]ビワハヤヒデ
99年[1番人気][牡4]スペシャルウィーク
00年[1番人気][牡4]テイエムオペラオー
01年[1番人気][牡5]テイエムオペラオー
02年[2番人気][牡4]マンハッタンカフェ
19年[1番人気][牡4]フィエールマン
該当するすべての年で、 1・2番人気の4・5歳馬 が優勝していました。
該当馬はこの7回で12頭いて、単勝回収率は1200円→1430円=119.2%、単年では7回中4回でプラスでした。
次に、14~17頭だった18回の優勝馬を、[人気]と[前走成績]を併記して列記します(※ 太字 は菊花賞馬)。
<14~17頭立て>
85年[1番人気][日経賞GⅡ1着] シンボリルドルフ
86年[3番人気][中山記念GⅡ1着]クシロキング
90年[1番人気][産経大阪杯GⅡ1着] スーパークリーク
92年[2番人気][阪神大賞典GⅡ1着] メジロマックイーン
93年[2番人気] [日経賞GⅡ1着] ライスシャワー
96年[3番人気][中山記念GⅡ1着]サクラローレル
97年[2番人気][阪神大賞典GⅡ1着] マヤノトップガン
98年[2番人気][阪神大賞典GⅡ1着]メジロブライト
06年[1番人気][阪神大賞典GⅡ1着] ディープインパクト
07年[2番人気][産経大阪杯GⅡ1着]メイショウサムソン
08年[3番人気][阪神大賞典GⅡ1着]アドマイヤジュピタ
15年[2番人気][阪神大賞典GⅡ1着] ゴールドシップ
17年[1番人気][大阪杯GⅠ1着] キタサンブラック
18年[2番人気][阪神大賞典GⅡ1着]レインボーライン
20年[1番人気][有馬記念GⅠ4着] フィエールマン
21年[3番人気][日経賞GⅡ3着] ワールドプレミア
23年[2番人気][阪神大賞典GⅡ1着]ジャスティンパレス
24年[1番人気][阪神大賞典GⅡ1着]テーオーロイヤル
すべて 1~3番人気の菊花賞馬、もしくは前走GⅡ優勝馬 が優勝していました。
該当馬はこの18回で39頭いて、単勝回収率は3900円→8020円=205.6%、単年では18回中14回でプラスでした。
続いて、18頭だった16回の優勝馬を、[人気]と[前走成績]を併記して列記します(※印はダート、84年は19頭)。
<18頭>
84年[6番人気][日経賞GⅡ4着]モンテファスト
88年[1番人気][阪神大賞典GⅡ1着]タマモクロス
89年[4番人気][阪神大賞典GⅡ5着]イナリワン
91年[1番人気][阪神大賞典GⅡ1着]メジロマックイーン
95年[4番人気][日経賞GⅡ6着]ライスシャワー
03年[7番人気][産経大阪杯GⅡ7着]ヒシミラクル
04年[10番人気][ダイオライト記念GⅡ2着(※)]イングランディーレ
05年[13番人気][大阪-ハンブルグカップOP3着]スズカマンボ
09年[12番人気][日経賞GⅡ2着]マイネルキッツ
10年[2番人気][京都記念GⅡ2着]ジャガーメイル
11年[7番人気][産経大阪杯GⅡ1着]ヒルノダムール
12年[14番人気][阪神大賞典GⅡ10着]ビートブラック
13年[2番人気][日経賞GⅡ1着]フェノーメノ
14年[4番人気][日経賞GⅡ5着]フェノーメノ
16年[2番人気][産経大阪杯GⅡ2着]キタサンブラック
22年[2番人気][日経賞GⅡ1着]タイトルホルダー
一目瞭然、カオス。
1番人気がわずか2勝、2番人気が4勝、3番人気の優勝はなく、4番人気以下が10勝で、10番人気以下が4勝と、荒れに荒れています。
また、前走勝っていたのはわずか4頭で、オープンやダートからの臨戦馬も見られ、何でもありですね。
もはや無駄な抵抗はせず、 もれなくすべての出走馬の単勝を買う ことにします。
この16回の全出走馬は289頭で、単勝回収率は28900円→41350円=143.1%、単年で16回中4回のプラスでした。
全頭買ってもトータルプラスの破壊力!
まとめます。
<13頭以下>=1・2番人気の4・5歳馬に該当する馬の単勝全部
<14~17頭>=1~3番人気の菊花賞馬、もしくは前走GⅡ優勝馬の単勝全部
<18頭>=18頭の単勝全部
これだけを自動的に買い続けます。
トータルでは、単年で41回中22回プラス、単勝回収率は34000円→50800円=149.4%。
今年の出走馬は15頭なので、 1~3番人気の菊花賞馬、もしくは前走GⅡ優勝馬の単勝全部 を買うだけ。
順番はさておき、1~3番人気は⑤サンライズアース、⑥ヘデントール、⑬ジャスティンパレスの3頭で占められると容易に予想がつきますが、このうち条件に合致するのは ⑤サンライズアース のみ。
また、15年以降のここ10回では出走頭数に関係なく、優勝馬は菊花賞馬(=7頭)、前走、阪神大賞典優勝馬(=4頭。1頭重複)に限られるのも、強気になれます。
◎⑤サンライズアースの単勝をしっかりとがっちりと買います。
そうは言っても単勝だけでは味気ないので、相手を探します。
16年以降、毎年1頭は2・3着に来ているのが、 前走か前々走でGⅡを優勝していた馬 で、成績合計は[4.4.5.15]と優秀な数字を残しています。
◎以外で該当する、⑨シュヴァリエローズ、⑪マイネルエンペラー、⑭ビザンチンドリームの3頭を絡めた3連単で、ささやかな夢を見ます。
他に買う馬は総合的判断で。
どうしても気になるのが、⑥ヘデントール騎乗の D・レーン騎手 なんですよね。
このレースには一昨年騎乗して3着。
短期免許の外国人騎手で天皇賞(春)を優勝したのは、C・ウィリアム騎手だけで、彼もD・レーン騎手と同じオーストラリア出身、拠点とする騎手でして。
オーストラリア競馬の最高峰で、「国家を止める大一番」とも言われる国民的行事であるメルボルンカップは、天皇賞(春)と同じ3200mですから、オーストラリア人騎手の眼の色が変わるような気がして。
◎⑤サンライズアースが負けるとしたら、D・レーン騎手にだけとみて、超法規的に1着⑥ヘデントール→2着⑤サンライズアース→3着⑨シュヴァリエローズ、⑪マイネルエンペラー、⑭ビザンチンドリームの3点を押さえておきます。
▶▶▶<結論>◀◀◀
[単勝]
⑤
[3連単フォーメーション]
1着⑤→2着⑨⑪⑭→3着③④⑥⑧⑨⑪⑫⑬⑭⑮27点
1着⑤→2着③④⑥⑧⑫⑬⑮→3着⑨⑪⑭21点
1着⑥→2着⑤→3着⑨⑪⑭3点
【一伍一什】(いちごいちじゅう)
[意味]最初から最後まで、もれなく、すべて。【一五一十】とも。
今年が15頭立てで心底ほっとしました。
だって、実際のところ、いざフルゲート18頭になっても、腐っても予想屋の端くれ、 「単勝全部18点!」 という予想を提示する勇気はなかなかないですからね……。
一伍一什と言えば、深い訳あって 10年の17頭立ての宝塚記念で3連単の一伍一什、つまり全通り4080点を買ったことがありますけど。
結果は……まあ、興味があれば調べてみてください。
文章:綱本将也 イラスト:魚乃目三太
【綱本将也】
漫画原作者。1973年東京都出身。2002年『U-31』連載デビュー。原案をつとめる『GIANT KILLING』は第34回講談社漫画賞一般部門を受賞。また現在ヤングチャンピオンにて『Mr.CB』、別冊ヤングチャンピオンにて『ATLANTA 1996』を連載中。
【魚乃目三太】
漫画家。1976年生まれ。奈良県出身。ほっこりな作風で食漫画をメインに多くの作品を執筆。 現在、ヤングチャンピオン烈にて『戦争めし』を連載中。他に『ちらん-特攻兵の幸福食堂』や 『しあわせゴハン』『宮沢賢治の食卓』など代表作は多数。

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