260989 21345 21345 false 5QLY9OrMo5iyutwlS9yWKsN6yRht1c8d aa1a564870e0f7b224d02069713ba4eb 第6走:2024年10月27日開催『天皇賞(秋)』 0 0 8 false
ヤンチャンWebさんの作品:第6走:2024年10月27日開催『天皇賞(秋)』

【天皇賞(秋)=饒舌多弁】

2006年以降の全出走馬を4つのグループに分けて、成績を比較してみます(※左から[1着.2着.3着.4着以下])。

まずは、06~17年までの12回。

 

<A> 社台グループ系クラブ馬主法人「X」+「Y」+「Z」=[1.5.3.24]
<B> 社台グループ系クラブ馬主法人「V」+「W」=[0.1.1.12]
<C> A・B以外の社台グループ生産馬=[7.6.5.51]
<D> A・B・C以外=[4.0.3.83]

 

7勝で最多のCは、大雑把に言えば、社台グループが生産し、庭先取引やセレクトセールなどで売却した馬です。

4勝と健闘したDは、大まかに言えば、社台グループ「以外」が生産した馬となります。
また、Dの優勝馬4頭はすべて1番人気馬。
つまり、
社台グループの馬たちを押しのけて1番人気に支持されるぐらいの馬でないと優勝は出来ない ということでしょう。

Aが1勝、Bが0勝と、勝ち切れていない両グループですが、「X」「Y」「Z」は5つある社台グループ系クラブ馬主法人のうち3法人の合計、「V」「W」は残る2法人の合計で、のちに明かされますが、ある条件でAとBに分けられています。

そして、18~23年では様相は一変します。

 

<A> 社台グループ系クラブ馬主法人「X」+「Y」+「Z」=[0.2.4.7]
<B> 社台グループ系クラブ馬主法人「V」+「W」=[6.0.0.4]
<C> A・B以外の社台グループ生産馬=[0.1.1.25]
<D> A・B・C以外=[0.3.1.28]

 

最多だったCが[0.1.1.25]、健闘していたDが[0.3.1.28]と優勝馬を出せていません。
Dは1番人気が1頭(=2着)だけだったので変化なしとも言えますが、
Cの凋落ぶりが際立ちます。

Aは[0.2.4.7]と相変わらず勝ち切れていませんが、 Bは[6.0.0.4]と大躍進を見せています。

このCの凋落とBの大躍進をざっくり解説すれば、 社台グループが方針転換して、天皇賞(秋)を優勝出来るようなタイプの馬の売却をやめ、自前のクラブ馬主に送り込んで手元に残し始めた ということになりましょうか。
言い換えれば、
現在はいくらお金を持っていても天皇賞(秋)優勝馬は買えない状況にあるのです。

 

ここで種明かし。

社台グループ系クラブ馬主法人は、社台ファーム系の社台レースホース、ノーザンファーム系のサンデーレーシング、シルクレーシング、キャロットファーム、追分ファーム系のGⅠレーシングの5つですが、Aは募集口数が40口の社台レースホース、サンデーレーシング、GⅠレーシング、 Bは募集口数が400・500口のキャロットファーム、シルクレーシング でした。
口数の多いキャロットファームとシルクレーシングは、同じノーザンファーム系で最古参のサンデーレーシングに比べ新興クラブなので、方針変換を受け入れやすい態勢にあったと考えられます。

今年も優勝するのは、キャロットファームとシルクレーシングが所有する馬でしょう。

 

当然、募集口数が多ければ1口の募集価格は安くなりますから、口数がAの10~12.5倍になる Bの方がより庶民的 なクラブです。

まとめて乱暴に言ってしまえば、 お金持ちであればあるほど、天皇賞(秋)優勝馬の馬主にはなれない ということになりますね。

以上を踏まえて、今年の出走馬を分けてみましょう。

 

<A> ⑥⑧⑫
<B> ④⑭
<C> ①②③⑦⑩⑪
<D> ⑤⑨⑬⑮

 

Dの4頭が1番人気に支持されることは考えづらいので、 今年優勝する可能性が高いのは、Bの④タスティエーラと⑭レーベンスティールの2頭 となりましょう。

相手を探します。

 

<E> その年にGⅠ連対(=1・2着)がない5歳馬=[0.0.0.16]
<F> 6歳以上の馬=[0.0.0.21]
<G> 8番人気以下の馬=[0.0.0.40]

 

以上の3項目のいずれにも該当しない、 ①べラジオオペラ、⑥ソールオリエンス、⑫リバティアイランドの3頭を買います。

 

▶▶▶<結論>◀◀◀

[単勝]
④⑭2点

[馬単フォーメーション]
1着④⑭→2着①④⑥⑫⑭8点

[3連複BOX]
①④⑥⑫⑭10点

 

【饒舌多弁】(じょうぜつたべん)

口数が非常に多いこと。

同じ「口数」でも、こちらの読みは「くちかず」で、クラブ馬主の方は「くちすう」ですけどね。

 

文章:綱本将也 イラスト:魚乃目三太

 

【綱本将也】

漫画原作者。1973年東京都出身。2002年『U-31』連載デビュー。原案をつとめる『GIANT KILLING』は第34回講談社漫画賞一般部門を受賞。また現在ヤングチャンピオンにて『Mr.CB』を連載中。

 

【魚乃目三太】

漫画家。1976年生まれ。奈良県出身。ほっこりな作風で食漫画をメインに多くの作品を執筆。 現在、ヤングチャンピオン烈にて『戦争めし』を連載中。他に『ちらん-特攻兵の幸福食堂』や 『しあわせゴハン』『宮沢賢治の食卓』など代表作は多数。

 

面白かったら応援!

2024/10/25