【マイルチャンピオンシップ=百二山河】
1984年のレース創設以降、連覇に挑んだ前年の優勝馬は18頭いて、成績は[6.2.0.10](※左から[1着.2着.3着.4着以下])。
連覇が可能かどうかは、以下の4項目で見極められます。
<前走>
○:GⅠ=[6.1.0.4]
✕:GⅠ以外=[0.1.0.6]
<前年優勝以降の戦歴>
○:すべて8着以内=[5.2.0.2]
✕:9着以下が1戦以上=[1.0.0.8]
<年齢>
○:5歳以下=[5.2.0.6]
✕:6歳以上=[1.0.0.4]
<コース>
○:前年と同じ=[6.1.0.9]
✕:前年と異なる=[0.1.0.1]
4項目すべて○に該当した前年の優勝馬は、ニホンピロウイナー、ダイタクヘリオス、タイキシャトル、デュランダル、グランアレグリアの5頭で、全馬連覇を達成していました。
今年は昨年と同じく京都開催で、前走がGⅠ安田記念、優勝以降3・2・8・2着の5歳馬である昨年の優勝馬④ナミュールは、すべて○に該当します。
④ナミュールの連覇達成濃厚でしょう。
90年以降に連覇が達成された5回の2着馬を、年齢とその年に優勝した重賞とともにすべて挙げます。
92年 シンコウラブリイ=3歳/GⅡニュージーランドトロフィー
98年 ビッグサンデー=4歳/GⅡマイラーズカップ
04年 ダンスインザムード=3歳/GⅠ桜花賞
07年 スーパーホーネット=4歳/GⅡスワンステークス
21年 シュネルマイスター=3歳/GⅠNHKマイルカップ
すべて3・4歳で、その年に1400~1800mのGⅠかGⅡを優勝していました。
絶対王者に対峙するには、活きの良さと高水準の戦歴がないと務まらないのでしょう。
今年は、②ブレイディヴェーグ、⑪チャリンの2頭が該当します。
前記の5回の3着馬のGⅠ最高着順を見てみます。
92年 ナイスネイチャ=有馬記念3着
98年 ヒロデクロス=安田記念3着
04年 テレグノシス=NHKマイルカップ1着
07年 スズカフェニックス=高松宮記念1着
21年 ダノンザキッド=ホープフルステークス1着
すべてGⅠで3着以内の実績を持っていました。
今年は、②④⑪の3頭をはじめ、⑥オオバンブルマイ、⑧フィアスプライド、⑩レイべリング、⑬ソウルラッシュ、⑭ウインマーベル、⑮セリフォスが該当します。
⑥⑧⑩⑭は人気もなさそうでワイドも押さえます。
▶▶▶<結論>◀◀◀
[単勝]
④
[ワイド流し]
軸④→相手⑥⑧⑩⑭4点
[3連複フォーメーション]
1頭目④→2頭目②⑪→3頭目②⑥⑧⑩⑪⑬⑭⑮13点
[3連単フォーメーション]
1着④→2着②⑪→3着②⑥⑧⑩⑪⑬⑭⑮14点
【百二山河】(ひゃくにのさんが)
防備がしっかりしている天然の要塞。
「百二」は、二人で百人を相手にして対等に渡り合えるということのたとえ。
もとは中国の秦の地の防備の堅さを指す言葉。
ナミュール とは、ベルギーの市の名前で、 サンブル川とミューズ川 が合流する場所で、古くから交通、軍事の要衝として多くの城砦が築かれました。
お母さんの名前が サンブルエミューズ でして、ナミュールはそこからの連想だそうですよ。
ナミュールの連覇もDATA上は、その城砦のように堅固なはずなんですけどね。
はてさて。
文章:綱本将也 イラスト:魚乃目三太
【綱本将也】
漫画原作者。1973年東京都出身。2002年『U-31』連載デビュー。原案をつとめる『GIANT KILLING』は第34回講談社漫画賞一般部門を受賞。また現在ヤングチャンピオンにて『Mr.CB』を連載中。
【魚乃目三太】
漫画家。1976年生まれ。奈良県出身。ほっこりな作風で食漫画をメインに多くの作品を執筆。 現在、ヤングチャンピオン烈にて『戦争めし』を連載中。他に『ちらん-特攻兵の幸福食堂』や 『しあわせゴハン』『宮沢賢治の食卓』など代表作は多数。
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