

法外な借金を背負わされ、娼館でお針子として働くマリー。妖精の加護があるマリーの仕立てる商品は不思議な力が宿ると評判で、正体不明ながら「織姫」と呼ばれ人気を集めていた。
慎ましく生活しているマリーだったが、傍若無人な幼馴染みのギルアンに身売りされることが決まってしまう。借金をすぐに全額返済するか、ギルアンの専属娼婦になるか……。
絶望したマリーの前に現れたのは男装の麗人・エマだった。家出した妹のマリアとそっくりなマリーに、身代わりをしてほしいと乞われたのだ。目的はマリアの婚約者・カルロを欺くこと。しかも謝礼はマリーの抱える借金全額だという。迷った末に引き受けたマリーは伯爵令嬢としての教育を受けたのち、マリアのふりをしてカルロと同じ学園に通い始めるが……。